<目次>
1. 若手社員が”会社に求めるもの”が変化している
2. “会社に求めるもの”30年前と今では感覚が違う?
3. “働き続けたい理由”にも影響が出ていた
4. 「福利厚生の充実」が他社との差別化、定着率アップになるのでは・・

1.若手社員が会社に”求めるもの”が変化している

夕陽とパソコンで仕事をする人

突然ですが、質問です。
あなたは会社選びをするときに、何を「重視」しますか?

「給料が高い」
「レクリエーションがある」
「家から近い」
「社員旅行がある」

など、様々な会社選びの決め手となる
「理由」がいくつかあると思います。

最近は、
SNSの普及により、企業の口コミサイトで会社情報を得られるようになったり
若者が「安定」を求め、物事に対する優先順位が変わってきたり。

 

ひと昔前では「当たり前だった」「人気だった」ものが
今の若者たちは「求めていない」「優先順位が低い」傾向が見られます。

今回は、今と昔の若者の『働く価値観』の変化をみながら
今こそ企業に必要で、改善すべき点をみていきましょう。

2. “会社に求めるもの” 30年前と今では感覚が違う?

会社選びで重視したこと調査

出典:「平成元年と平成30年の新卒社会人各1,000人を対象にした仕事観に関する調査」(アデコ株式会社・https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000507.000001264.html)

 

まず、こちらのグラフをご覧ください。

これは、平成元年新卒組と平成30年新卒組各1,000人に対し、
就活中の会社選びで何を「重視」していたのかを質問した結果です。

この調査結果を見てわかるように、
平成元年新卒者が会社選びで最も重要視したものは「やりたい仕事ができる」

ところが、
平成30年の新卒者が会社選びで最も重要視したのは「福利厚生の充実」

 

30年で大きな差が出ていますね。

 

平成元年新卒者は、「福利厚生の充実」を意識こそしていたが
それよりも仕事内容や給与への関心が高かったようですが

平成30年新卒者は、平成元年新卒者には重要視されていなかった
「ワークライフバランス」を重要視する結果が出ています。

 

この事から分かるように

30年前の平成元年は
自分のしたい仕事、自分の力が発揮できそうな企業を探していたのに対し

今の若者は、
安定・働きやすさ・プライベートとの両立を求める傾向が見られます。

3.“働き続けたいと思わない理由” にも影響が出ていた

働き続けたくない理由グラフ

出典:「平成元年と平成30年の新卒社会人各1,000人を対象にした仕事観に関する調査」(アデコ株式会社・https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000507.000001264.html)

 

次に、こちらのグラフをご覧ください。

これは、全国の男女20〜50代の会社員・公務員・契約社員・派遣社員の
いずれかに当てはまる方を対象に調査した結果です。

 

なんと、勤続3年以下〜勤続10年以上全ての人が
働き続けたいと思わない理由として「給与や福利厚生が良くない」事が
断トツで飛び抜ける結果となりました。

特に、勤続7〜9年の約50%の方が
「給与や福利厚生が良くない」と働き続けたくないと思っているようです

この勤続7〜9年というのは、大学新卒で入社した場合
29〜31歳の年齢になります。

 

30歳という節目の年は、
今後の人生やビジネスキャリアについて考える事が増え
悩む人が多いと言われています。

また、30歳になる前に
「本当にこの会社でこれから先も働いていけるのか」
「転職するなら20代のうちにしておきたい」
などと考える人も多いので、
このような結果になっているのではないでしょうか

4.「福利厚生の充実」が他社との差別化、定着率アップになるのでは・・

新入社員がどんどん辞めていく企業
勤続年数の長いベテラン社員が突然辞職される企業は

少し、若者の「意見」や「求めている事」に耳を傾けてみると
解決策が見つかるかも・・?

「ひと昔前は◯◯だった」というものが
近年では、求職者を遠ざけてしまっている理由になっているかもしれません。